ライトな物書き♪
日向唯稀(&兎田颯太郎)
発刊・配信・フェア情報のお知らせなどを纏めております♡

記事検索
最新コメント
ファイルを整理していたら、自分でも「馬鹿だな」と思うものが出てきました。
あまりに馬鹿なので見て欲しくてアップします

611l3930MBL__SY346_

Bitter・sweet-白衣の禁令-(初版当時)のお遊びで作ったアナザーワールドです。
本編ぶち壊しですが、ちょっとだけ野上救済が入ってます(笑)
必ずイラストと照らし合わせて、お楽しみください。

――では、スタート!





1

「だるまさんが転んだv もう、相変わらず療治はこういうの下手なんだから。野上なんか、一度も鬼になったこと無いのに」
「ちっ、また野上かよ」
「悪かったね。惚気ちゃって」



2

「おめでとうございます。ただし、子宮外妊娠での三ヶ月です。胎児が丁度大腸に定着している状態ですので、決してご無理はなさらないでください。ご主人様も、奥様の体調には十分気を配って差し上げてくださいね」



3

「どうしよう。俺が妊娠したって言ったら、ショックで父さんが逝っちゃった。ありえないって…。それにしても妊娠したせいかな? なんだか最近甘いものが無償食べたくなる。あ、いいところに療治が来た。今や産夫人科のエキスパート、相談してみようかな?」



4

(妊娠三ヶ月。あれ? でも、ちょっと待てよ。そう言えばその頃は結婚前…。確か、独身最後の記念に、療治と最後のボランティア活動に…。バーレーンに…)

「どうした朱音!!」
「わからない。いきなり誰かに襲われて…、俺…。俺っぅぅっ」
「泣くな、朱音…。お前はどんなことがあっても綺麗だ。綺麗なんだから…」
「療治っ…、ん」

(そして俺は…)



5

(そう。そうだよ。そしたら、このお腹の子は、野上の子じゃないかもしれない…。俺の中にいるのは、療治の子かもしれない。どうしたら、いいんだろう?)



6

「誰の子でも構いませんよ。あなたが生む限り、生まれてくる子はあなたの子だ。どうかお体を労わってあげてください。愛しい人…」
「耀一さん…」
「朱音!! 紋子に聞いたぞ。お前、妊娠してるって本当か? それも、三ヶ月…」
「療治!!」



7

そして数ヵ月後…。
「くっ、苦しい…。助けて…。なんか、体が変…っ、変ぅぅ」
「大丈夫か、朱音!!」
「黒河先生、どういうことですか? どうしていきなり朱音が!!」
「子宮外妊娠で大きくなってきた胎児が、内臓に悪影響を及ぼし始めたんだろう。大丈夫、帝王切開でどうにかなる。朱音と朱音の子は、俺がどうにかする」
「…黒河先生」
「今病院に運んでやるからな!! 朱音」
「助けて、療治。俺はいいから、赤ちゃん…、助けて」


8

「貴様っ。俺に朱音を診るなって、どういうことなんだ!! 朱音は俺の子を身籠ってるんだぞ!!」
「いや――、お前の子とは限らないと思って」
「なんだと!?」
「忘れるなよ。あの時バーレーンには、俺もいた…(笑)」
「っ!! まさか、まさか…あの夜朱音を!? 貴様だったのか!!」
「さあな」
「――っ、辞めてやる。もう、テメェの下でなんか働けるもんか!!」
「別に構わないぞ。病院を辞めたら、私が囲ってやる。それこそ砂漠のど真ん中に王宮のような病院でも建てて、お前を院長としてたたき込んでやる。ただし、そこの患者は私一人だがな」
「っっっっっ、とにかく俺が朱音の子を取り出すんだよ!!」
「……誰の子だか、楽しみだな」

(こうなると、和泉の子じゃなきゃ、誰の子でも良くなってきたな)




9

「母(?)子ともに危険な状態だ。気を抜くなよ!!」
「はい!!」
(療治…、信じてるからね。助けてね……)



10

手術後――。
「紋子ーっっっ!! どういう誤診してんだよ、テメェはよ!!」
「ごめんなさいっ。他所の患者さんと資料が入れ違ってたみたいでぇ」
「開いてみた瞬間、出てきたのが子供じゃなくて癌だぞ、癌!! お前、もう少しで朱音は癌と妊娠を間違えられて、あの世に逝くところだったんだぞ!!」
「っっっでっ、でもぉ~。とりあえず発見できて、手術も上手くいったんだから、いいじゃない」
決してそういう問題ではないが、こうなるとこれ以上突っ込むのもなんなので、黒河はゼーハーしつつも、朱音が無事だったので、良しとした。

そしてフィナーレ――。

「なんだよ、療治。変な撫で方して」
「いや、体調が良くなったら、今度こそ俺の子腹ませてやろうかと思って」
「もう、耀一と同じこというんだからv」
(――言ったのが和泉じゃねぇなら、まだ許す!!)

黒河は帝王・和泉の暗躍のおかげで、今度は三人で「だるまさんが転んだ」をしてもいいかも…と思うような、心の広い人間にまた一つ成長した。

めでたしめでたし。


――――って、これは誰の話だったんでしょう!?
あくまでも発売当時のお遊びなので、これでおわる!!

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
Thank You!
今日 昨日
これまで
&3336003
メッセージ

名前
メール
本文
アーカイブ
QRコード
QRコード