ある日、兄貴はカチコミ特攻隊長から外された。
「どうしてですか、鬼塚総長!!」←あw
すると総長鬼塚は渋い顔つきで言った。
「お前にはやってもらうことがあるからだ」
「まさか、裏から奴の首を!?」
兄貴の血肉が躍った。
そうだ、俺は極道だ!
ラノベ出演のために、変なことになっているが、それでも俺は設定・極道!!
今こそ空の上で見ていてくれよ、俵藤さん! と、内心叫ぶ。
そう、可愛いもの好きの兄貴が命を預けた漢は、磐田会でもその名を馳せた今は亡き俵藤だった。
しかし、コミコミ小冊誌でネタにされたところで、もはや運命は決まっている。
「いやいや、ないない。なんか、向こうの事務所裏に住み着いてるノラが、仔猫を生んだらしいんだ。だから、お前はその親子が騒ぎに巻き込まれないように、当日は保護して安全な場所へ運べ」
それが証拠に鬼塚が何やら懐から小冊誌のようなものを出してきた。
「――!?」
「お前にしかできないだろう。俵藤さんの遺品にあった舎弟マニュアルに書いてある」
なんと!
それは磐田会総長・鬼塚も慕う漢の中の漢、俵藤お手製!? のマニュアルらしい。
「……」
ただ、兄貴はしばらく意味がわからなかった。
強いて言うなら、ここまで来ても姓名がない!
鬼塚から「兄貴」なんて呼ばれるはずがないので「お前」扱いだ。
「なら、頼むぞ。仔猫」
「はっ。はい!」
とはいえ、兄貴にとって「仔猫」は、ハイパーワードだ。
それも総長直々の特命とあれば、命に替えても、これから起こる抗争から守り抜くのが漢の務めだ!
(ありがとうございます! 必ずや里親探しまでやり遂げますんで!!)
俵藤は、良くも悪くも面倒見のよい兄貴分であり親分だった。
兄貴は思わず天に向かって両手を合わせる。
昭和の時代にブイブイ言わせてムショまで入った極漢・俵藤が、どうして天国に居ると思うのかは永遠の謎だが、自分にとっていい人ならば、逝き先が地獄とは考えないのかもしれない。
ただ、こうして特命任務を果たした兄貴の仕事ぶりは鬼塚の想像を、いや俵藤のマニュアルを遥かに超えていた。
それから一週間後のこと――。
「鬼塚! テメェ、これ以上うちのペット増やして、何企んでんだっ」
話が飛び火しまくるのはいつものことだが、鬼塚はもっとも避けて通りたい鬼嫁・佐原から奇襲クレームを食らった。
「……!?」
なんと! 兄貴が救出した仔猫たちを里親に出したのが、揃いも揃ってヤバ嫁たちのところだった。
特に、よくわからないが、屋敷に天然記念物から家畜をも含めたペットたちの多頭飼いをしている佐原のもとへ真っ先に向かったらしく、奇襲をかけてきた佐原の胸には仔猫が抱かれている。
「安心しろ! うちでも引き取ったから!」
しかも、それに対して鬼塚の嫁・入慧までもが、両手に仔猫と母猫のセットで抱えて笑っていた。
なんと! 鬼塚のところへは二匹も里親に出されていたのだ。
「みゃん」
「みゃ~っ」
(親猫まで……)
これには佐原も黙るしかなかった。
が、それにしたって、鬼塚自身はもっと黙るしかない。
(どうして、飯マズだの可愛い子好きな漢だの、ここへ来て変なのばっかりが増えるんだ!!)
強いて言うなら、作者の愛が深いからw
極漢には「何をしていい\(^O^)/」と思っているからww
それゆえ、総長・鬼塚の頭痛の種は、年々増えることがあっても、決して減ることがなかった。
「いや! いらねぇよ、そんな愛!!」
思わず叫んだところで、聞く耳を持たないのが作者だ。
(ふっへへへへ。異世界と繋がった日向わーるど、今後もやりたい放題だぜ♡)
果たして次回登場するときには、どんな目に遭わされているのか!?
今はまだ、作家自身もわからないが、なんか楽しそうかつ可笑しそうなのは、間違いなかった。
――つづく!?
脳内妄想「姐さんがホンドオコジョでオメガ!?」メモ書きごめんww
https://roomyh.livedoor.blog/archives/51982686.html
鬼塚ですか
あぁ、元締めが解ってスッキリしました
俵藤さんの遺品舎弟マニュアル是非とも見たい
流石兄貴さんですね
里親選びが完璧
猫ちゃんの幸せな猫生は保証されましたね
コロナ禍ニュースで暗くなっていたので
癒やされました、ありがとうございます<(_ _)>
日向&兎田
がしました